○長与町情報公開条例

平成13年12月25日

条例第17号

目次

第1章 総則(第1条―第4条)

第2章 公文書の開示(第5条―第15条)

第3章 救済の手続(第15条の2―第19条)

第4章 雑則(第20条―第25条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、地方自治の本旨にのっとり、町民の知る権利を尊重し、町の保有する公文書の開示を請求する権利を明らかにするとともに、町政の諸活動を町民に説明する責務が全うされるよう、情報公開の総合的な推進に関し必要な事項を定め、もって町民の町政への理解と信頼を深め、町民参加による開かれた公正で民主的な町政の推進に資することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 実施機関 町長、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会、固定資産評価審査委員会、公営企業(上・下水道事業)及び議会をいう。

(2) 公文書 実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画及び電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られた記録をいう。以下同じ。)であって、当該実施機関の職員が組織的に用いるものとして、当該実施機関が保有しているものをいう。ただし、次に掲げるものを除く。

 町の刊行物、新聞、雑誌、書籍その他不特定多数の者に販売することを目的として発行されるもの

 図書館その他これに類する本町の施設において、一般の利用に供することを目的として管理されているもの

(3) 公文書の開示 実施機関が、この条例の定めるところにより、公文書を閲覧、視聴若しくは聴取に供し、又はその写しを交付することをいう。

(解釈及び運用)

第3条 実施機関は、この条例の解釈及び運用に当たっては、公文書の開示を請求する権利を十分尊重するとともに、個人に関する情報の保護について最大限の配慮をしなければならない。

(利用者の責務)

第4条 この条例の定めるところにより公文書の開示を受けたものは、これによって得た情報を、この条例の目的に即して適正に使用しなければならない。

第2章 公文書の開示

(開示請求権)

第5条 何人も、この条例に定めるところにより、実施機関に対し、当該実施機関の保有する公文書の開示を請求することができる。

(開示請求の手続)

第6条 前条の規定による公文書の開示の請求(以下「開示請求」という。)は、次の各号に掲げる事項を記載した書面(以下「開示請求書」という。)を実施機関に提出しなければならない。

(1) 氏名又は名称及び住所、居所又は事務所若しくは事業所の所在地並びに法人その他の団体にあっては代表者の氏名

(2) 公文書を特定するために必要な事項

(3) 前2号に掲げるもののほか、実施機関が定める事項

2 実施機関は、開示請求書に形式上の不備があると認めるときは、開示請求をしたもの(以下「開示請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。この場合において、実施機関は、開示請求者に対し、補正の参考となる情報を提供するよう努めなければならない。

(公文書の開示義務)

第7条 実施機関は、開示請求があったときは、開示請求に係る公文書に次の各号に掲げる情報(以下「非開示情報」という。)が記録されている場合を除き、当該公文書を開示しなければならない。

(1) 法令又は条例(以下「法令等」という。)の定めるところにより、明らかに公にすることができないとされているもの

(2) 個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することにより、特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)又は特定の個人を識別することはできないが、公にすることにより、明らかに個人の権利利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。

 法令等の規定により又は慣行として公にされ、又は公にすることが予定されている情報

 人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報

 当該個人が公務員(国家公務員法(昭和22年法律第120号)第2条第1項に規定する国家公務員及び地方公務員法(昭和25年法律第261号)第2条に規定する地方公務員をいう。)である場合において、当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち、当該公務員の職及び当該職務の遂行の内容に係る情報

(3) 法人その他の団体(国及び地方公共団体を除く。以下「法人等」という。)に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、公にすることにより、当該法人等又は当該事業を営む個人の権利、競争上の地位その他正当な利益を害すると客観的かつ明白に認められるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。

 人の生命、身体又は健康を事業活動によって生ずる危害から保護するため、公にすることが必要であると認められる情報

 人の財産又は生活を違法又は不当な事業活動によって生ずる支障から保護するため、公にすることが必要であると認められる情報

 又はに掲げる情報のほか、これらに準ずるものとして公にすることが公益上必要であると認められる情報

(4) 実施機関の要請を受けて、公にしないとの条件で個人又は法人等から任意に提出された情報であって、当該個人又は法人等における通例として公にしないこととされているものその他の当該条件を付することが当該情報の性質、当時の状況に照らして合理的であると認められるもの。ただし、人の生命、身体、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報を除く。

(5) 公にすることにより、人の生命、身体、財産又は社会的な地位の保護、犯罪の予防、犯罪の捜査その他公共の安全と秩序の維持に支障が生ずるおそれがあるもの

(6) 町の機関並びに国の機関及び他の地方公共団体の内部又は相互間における審議、検討又は協議に関する情報であって、公にすることにより、率直な意見の交換若しくは意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれ、不当に町民の間に混乱を生じさせるおそれ又は特定の者に不当に利益を与え若しくは不利益を及ぼすおそれがあるもの

(7) 町の機関又は国の機関若しくは他の地方公共団体が行う事務事業に関する情報であって、公にすることにより、次に掲げるおそれその他当該事務事業の性質上、当該事務事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるもの

 監査、検査、取締り又は試験に係る事務に関し、正確な事実の把握を困難にするおそれ又は違法若しくは不当な行為を容易にし、若しくはその発見を困難にするおそれ

 契約、交渉又は争訟に係る事務に関し、国又は地方公共団体の財産上の利益又は当事者としての地位を不当に害するおそれ

 調査研究に係る事務に関し、その公正かつ能率的な遂行を不当に阻害するおそれ

 人事管理に係る事務に関し、公正かつ円滑な人事の確保に支障を及ぼすおそれ

 国又は地方公共団体が経営する企業に係る事業に関し、その企業経営上の正当な利益を害するおそれ

(部分開示)

第8条 実施機関は、開示請求に係る公文書に非開示情報が記録されている場合において、当該部分とそれ以外の部分を容易に区分して分離することができるときは、前条の規定にかかわらず、開示請求者に対し、当該部分を除いた部分につき開示しなければならない。ただし、当該部分を除いた部分に有意の情報が記録されていないと認められるときは、この限りでない。

2 開示請求に係る公文書に前条第2号の情報(特定の個人を識別することができるものに限る。)が記録されている場合において、当該情報のうち、氏名、生年月日その他の特定の個人を識別することができることとなる記述等の部分を除くことにより、公にしても、個人の権利利益が害されるおそれがないと認められるときは、当該部分を除いた部分は、同号の情報に含まれないものとみなして、前項の規定を適用する。

(公益上の理由による裁量的開示)

第9条 実施機関は、開示請求に係る公文書に非開示情報が記録されている場合であっても、公益上特に必要があると認めるときは、開示請求者に対し、当該公文書を開示することができる。

(公文書の存否に関する情報)

第10条 実施機関は、開示請求に対し、当該開示請求に係る公文書が存在しているか否かを答えるだけで、非開示情報を開示することとなるときは、当該公文書の存否を明らかにしないで、当該開示請求を拒否することができる。

(開示請求に対する措置)

第11条 実施機関は、開示請求に係る公文書の全部又は一部を開示するときは、その旨の決定をし、開示請求者に対し、その旨並びに開示を実施する日時及び場所を書面により通知しなければならない。

2 実施機関は、開示請求に係る公文書の全部を開示しないとき(前条の規定により開示請求を拒否するとき及び開示請求に係る公文書を保有していないときを含む。)は、開示をしない旨の決定をし、開示請求者に対し、その理由を書面により通知しなければならない。

(開示決定等の期限)

第12条 前条第1項及び第2項の決定(以下「開示決定等」という。)は、開示請求があった日から15日以内にしなければならない。ただし、第6条第2項の規定により補正を求めた場合においては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。

2 前項の規定にかかわらず、実施機関は、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、同項に規定する期間を30日以内に限り延長することができる。この場合において、実施機関は、開示請求者に対し、速やかに、延長の理由及び決定を行える時期を書面により通知しなければならない。

3 開示請求に係る公文書が著しく大量であるため、開示請求があった日から45日以内にそのすべてについて開示決定等をすることにより事務の遂行に著しい支障が生ずるおそれがある場合には、前2項の規定にかかわらず、実施機関は、開示請求に係る公文書のうちの相当の部分につき当該期間内に開示決定等をし、残りの公文書については相当の期間内に開示決定等をすれば足りる。この場合において、実施機関は、第1項に規定する期間内に、開示請求者に対し、次に掲げる事項を書面により通知しなければならない。

(1) この項を適用する旨及びその理由

(2) 残りの公文書について開示決定等をする期限

(第三者保護に関する手続)

第13条 実施機関は、開示請求に係る公文書に町及び請求者以外のもの(以下「第三者」という。)に関する情報が記録されている場合は、開示決定等をするに当たり、当該情報に係わる第三者に対し、開示請求に係る公文書の表示その他必要な事項を通知し、意見書を提出する機会を与えることができる。

2 実施機関は、第三者に関する情報が記録されている公文書を開示しようとする場合であって、当該情報が第7条第2号から第4号までのただし書及び第9条に規定する情報に該当すると認められるときは、開示決定に先立ち、当該第三者に対し、開示請求に係る公文書の表示その他必要な事項を通知し、意見書を提出する機会を与えなければならない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。

(1) 第三者に関する情報が第7条第2号ア又はに規定する情報に該当すると認められる場合において、公にしても当該第三者の権利利益が害されるおそれがないと認められるとき

(2) 当該第三者の所在が判明しないとき

3 実施機関は、前2項の規定により意見書の提出の機会を与えられた第三者が当該公文書の開示に反対の意思を表示した意見書(以下「反対意見書」という。)を提出した場合において、開示決定をするときは、開示決定の日と開示を実施する日との間に少なくとも2週間を置かなければならない。この場合において、実施機関は、開示決定後速やかに、反対意見書を提出した第三者に対し、開示決定した旨及びその理由並びに開示を実施する日を書面により通知しなければならない。

(開示の実施の方法)

第14条 公文書の開示は、次の各号に掲げる情報の区分に応じ、当該各号に定める方法により行うものとする。

(1) 文書又は図画に記録されている情報 当該文書又は図画の閲覧又は写しの交付

(2) 電磁的記録に記録されている情報 当該電磁的記録の種別、情報化の進展状況等を勘案して実施機関が定める方法

2 実施機関は、閲覧の方法による公文書の開示にあっては、当該公文書の保存に支障を生ずるおそれがあると認めるときその他相当の理由があるときは、前項の規定にかかわらず、その写しにより、これを行うことができる。

(手数料)

第15条 公文書の開示を受ける者は、次の表に掲げる額の手数料を納めなければならない。

区分

手数料の額

閲覧、視聴又は聴取による場合

無料

写しの交付を受ける場合

最大日本産業規格A列3番(以下「A3判」という。)白黒複写

用紙1ページにつき10円

最大A3判カラー複写

用紙1ページにつき50円

光ディスク

1枚につき70円

上記以外の媒体

当該媒体の作成に係る費用に相当する額

写しの送付を受ける場合

当該送付に係る費用に相当する額

第3章 救済の手続

(審理員による審理手続に関する規定の適用除外)

第15条の2 開示決定等又は開示請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第1項の規定は、適用しない。

(審査請求があった場合の手続)

第16条 実施機関は、開示決定等又は開示請求に係る不作為について審査請求があったときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、速やかに、長与町情報公開・個人情報保護審査会条例(令和4年条例第22号)第2条に規定する長与町情報公開・個人情報保護審査会(以下「審査会」という。)に諮問し、当該審査請求についての裁決を行わなければならない。

(1) 審査請求が不適法であり、却下する場合

(2) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る公文書の全部を開示することとする場合(当該公文書の開示について反対意見書が提出されている場合を除く。)

2 前項の規定による諮問は、行政不服審査法第9条第3項において読み替えて適用する同法第29条第2項の弁明書の写しを添えてしなければならない。

3 第1項の規定により審査会に諮問したときは、次に掲げるものに対し、速やかに、諮問した旨を通知しなければならない。

(1) 審査請求人及び参加人(行政不服審査法第13条第4項に規定する参加人をいう。以下同じ。)

(2) 開示請求者(開示請求者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)

(3) 当該審査請求に係る公文書の開示について反対意見書を提出した第三者(当該第三者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)

(第三者からの審査請求を棄却する場合等における手続)

第17条 第13条第3項の規定は、次の各号のいずれかに該当する裁決をする場合について準用する。

(1) 開示決定に対する第三者からの審査請求を却下し、又は棄却する裁決

(2) 審査請求に係る開示決定等(開示請求に係る公文書の全部を開示する旨の決定を除く。)を変更し、当該開示決定等に係る公文書を開示する旨の裁決(第三者である参加人が当該公文書の開示に反対の意思を表示している場合に限る。)

第18条及び第19条 削除

第4章 雑則

(他の制度との調整)

第20条 この条例は、他の法令等により、公文書を閲覧し、若しくは縦覧し、又は公文書の謄本、抄本その他の写しの交付を受けることができる場合においては、適用しない。

(情報提供施策の充実)

第21条 実施機関は、その保有する公文書の開示の総合的な推進を図るため、その保有する情報が適時に、かつ、適切な方法で町民に明らかにされるよう、町民に対する情報の提供に関する施策の充実に努めなければならない。

(公文書の作成及び管理)

第22条 実施機関は、この条例の適正かつ円滑な運用に資するため、公文書を適正に作成及び管理するものとする。

(公文書の目録等)

第23条 実施機関は、公文書の目録等公文書を検索するための資料を作成し、一般の利用に供するものとする。

(運用状況の公表)

第24条 町長は、毎年度1回、この条例の規定に基づく情報公開制度の運用状況を取りまとめ、公表するものとする。

(委任)

第25条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、別に定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成14年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例は、平成13年4月1日以降に作成し、又は取得した公文書について適用する。

(平成17年6月29日条例第8号)

この条例は、平成17年10月1日から施行する。

(平成28年3月30日条例第3号)

(施行期日)

1 この条例は、平成28年4月1日から施行する。

(平成28年3月31日条例第15号)

この条例は、平成28年4月1日から施行する。

(令和4年12月19日条例第24号)

(施行期日)

1 この条例は、令和5年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例の施行前になされた開示請求に係るこの条例による改正前の長与町情報公開条例(以下「旧条例」という。)第12条第2項又は第3項の規定に基づく開示決定等の期限の延長又は当該開示請求に係る公文書のうち相当の部分につき開示決定等をすべき期限については、なお従前の例による。

3 この条例の施行前になされた開示請求に係る旧条例第15条の規定に基づく手数料及び公文書の開示の実施に係る費用の額については、なお従前の例による。

長与町情報公開条例

平成13年12月25日 条例第17号

(令和5年4月1日施行)

体系情報
第3編 執行機関/第1章 長/第4節 情報の公開・保護等
沿革情報
平成13年12月25日 条例第17号
平成17年6月29日 条例第8号
平成28年3月30日 条例第3号
平成28年3月31日 条例第15号
令和4年12月19日 条例第24号