○植林を目的とするための町有地貸付条例

昭和33年5月2日

条例第1号

(趣旨)

第1条 この条例は、植林の目的として町有地を貸付けるに必要な事項を規定し、他の条例に特別の定めがある場合のほか、この条例の定めるところによる。

(部分林の設定)

第2条 町長は、町有林野について、契約により、次に掲げる組合及び団体に造林させ、その収益を町及び造林者が分収することができる。

自治会を単位とした10名以上で組織する組合及び町長が認める各種団体

(部分林の契約内容)

第3条 前条の契約(以下「部分林契約」という。)においては、次に掲げる事項を定めなければならない。

(1) 部分林契約の目的たる林野(以下「部分林」という。)の所在及び面積

(2) 当該契約の存続期間

(3) 植栽すべき樹種

(4) 植栽の期間及び方法

(5) 手入の方法

(6) 収益分収の割合(町 20%、造林者 80%)

(7) その他必要な事項

(部分木の持分等)

第4条 部分林につき、部分林契約に基づき植栽した樹木(以下「部分木」という。)は、町と造林者との共有としその持分及び収益、分収の割合によるものとする。

2 部分林契約のあった後において、天然に生じた樹木にあって部分林とともに生育させるものとして町長が指定したものは、部分林とみなす。

(分収)

第5条 部分林の収益分収は、部分林の売却代金をもってする。ただし、町が保存することを必要とする樹木がある場合又は造林者が希望し町長が許可した場合には、材積をもってすることができる。

2 部分木の売払は、造林者と協議の上、町長が行うものとする。

3 第1項ただし書の場合には、町長が造林者立会の上町長が分収する樹木を指定する。

第6条 材積をもって分収する場合には、造林者は町長が指定する期間内にその分収樹木の搬出を終えなければならない。

(賠償金の分収)

第7条 部分林に関し第三者から受けた賠償金その他の金額は、その請求に要した経費を控除し収益分収の割合により分収する。

(契約の期間)

第8条 部分林契約の存続期間は、30年とする。

2 部分林契約は、更新することができる。

(保護の義務)

第9条 造林者は、部分林について次に掲げる事項を行わなければならない。

(1) 火災予防及び消防

(2) 盗伐、誤伐その他加害行為の予防及び防止

(3) 有害虫、有害動物及び有害植物の駆除及びまん延の防止

(4) 境界標その他の標識の設置保存

(林産物の採取)

第10条 造林者は、次に掲げる部分林の林産物を採取することができる。

(1) 下草落葉及び落枝

(2) 下の実及びきのこ類

(3) 部分林契約のあった後において天然に生じた樹木で町長の同意するもの(第4条の規定により町長が指定したものを除く。)

(4) 植裁後、用材林30年炭林7年未満において町長が許可する手入れのために伐採する部分木

(権利の処分等の制限)

第11条 造林者は、その権利を担保に供し、又は処分することができない。

第12条 造林者は、部分林契約の目的以外の目的に部分林を使用してはならない。ただし、部分林契約の目的を妨げないと町長が認めて許可した場合は、この限りでない。

(部分林契約の解除)

第13条 町長は、次の各号の1に該当する場合には、部分林契約を解除することができる。ただし、造林者の責に帰すことができない場合は、この限りでない。

(1) 当該契約に定められた植裁期間の始期から1年を経過しても造林者が植裁に着手しないとき。

(2) 当該契約に定められた植裁期間が満了しても造林者が植裁を完了しないとき。

(3) 植裁が終った後5年を経過しても成林の見込がないとき。

(4) 造林者が第9条に掲げる事項の実施を怠ったとき。

(5) 造林者が前条の規定に反したとき。

(6) 造林者がその部分林につき罪を犯したとき。

2 前項の規定により部分林契約を解除した場合には、植裁を終った樹木は町の所有に帰する。

この条例は、昭和33年5月5日から施行する。

植林を目的とするための町有地貸付条例

昭和33年5月2日 条例第1号

(昭和33年5月2日施行)