○長与町週休2日促進工事(営繕工事)の試行に関する要綱

令和6年6月3日

要綱第38号

(目的)

第1条 この要綱は、町が発注する工事において、週休2日に取り組むものである「週休2日促進工事」の試行に係る労務費補正等の必要な事項を定めることにより、もって建設産業の中長期的な担い手確保・育成に資することを目的とする。

(用語の定義)

第2条 この要綱において次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるとおりとする。

(1) 週休2日 原則として、土日・祝日を休日とし、対象期間において4週8休以上の現場閉所を行ったと認められる状態をいう。

(2) 対象期間 工事着手日(現場に継続的に常駐した最初の日)から工事完成通知日までの期間をいう。ただし、年末年始(12月29日から翌年1月3日までの6日間)及び夏季休暇(3日間)並びに受注者の責によらず現場作業を余儀なくされている期間その他の発注者が対象外と認める期間を除く。

(3) 4週8休以上 対象期間に対する現場閉所又は現場休息の日数の割合(以下「現場閉所率」又は「現場休息率」という。)が、28.5パーセント(8日/28日)以上の水準に達する状態をいう。

(4) 現場閉所 巡回パトロール、保守点検等の現場管理上必要な作業を行う場合を除き、現場事業所での事務作業を含めて1日を通して現場及び現場事務所が閉所された状態をいう。

(5) 現場休息 分離発注工事の場合に、各発注工事単位で、現場事務所での作業を含めて1日を通して現場作業が無い状態をいう。

(試行対象工事)

第3条 この要綱による試行の対象となる工事は、町が発注する当初設計金額500万円以上の工事(営繕工事に限る。)であって、一般競争入札(総合評価落札方式によるものを含む。)及び指名競争入札によるものとする。ただし、次の各号のいずれかに該当する工事を除く。

(1) 災害復旧その他の急施を要する工事

(2) 工事着手日から工事完成通知日までの期間が4週間未満であることが想定されるもの

(3) 供用開始までの期間がひっ迫している等の理由で工期に制約がある工事

(試行方式)

第4条 この要綱による試行の方式は、受注者希望型(発注者が週休2日促進工事の試行対象である旨明示して発注し、受注者において当該工事の契約締結後、週休2日促進工事として実施するか否かを判断して実施する方式をいう。)とする。

(補正方法)

第5条 週休2日促進工事においては、労務費(予定価格の基となる工事費の積算に用いる複合単価、市場単価及び物価資料の掲載価格(材工単価)の労務費)に、1.05の補正係数を乗ずることで補正する。

2 前項の規定による市場単価、補正市場単価及び物価資料の掲載価格(市場単価以外の材工単価)の労務費の補正は、「営繕工事における週休2日促進工事の実施に係る積算方法等の運用について(改定)(令和6年3月22日付け国営積第13号国土交通省大臣官房官庁営繕部計画課営繕積算企画調整室長通知。次項において「国土交通省通知」という。)に準ずるところによる。

3 取り壊し工事及び撤去工事(設備工事を含む。)における前項の適用については、国土交通省通知記書き2―(2)の表A―2「建築工事の補正率」中仮設工事の項に準ずるところによるものとする。

(積算方法)

第6条 週休2日促進工事においては、当初設計の予定価格算出時に、4週8休以上を前提に、前条第1項の規定により労務費を補正して工事費を積算する。

(実施方法)

第7条 週休2日促進工事の工事着手前にあっては、次の各号のとおり実施する。

(1) 受注者は、週休2日の取組の希望の有無を監督職員に協議するものとすること。この場合において、当該協議の内容は、工事打合せ簿に記録すること。

(2) 監督職員は、現場閉所(現場休息)予定日を記載した実施工程表その他これに類する書類(以下単に「実施工程表」という。)を受注者から受領し、週休2日が確認されていることを確認すること。

(3) 発注者は、対象期間の設定としての工事着手日及び必要に応じて工場製作のみを実施する期間その他の対象期間外の設定について、受注者と協議の上決定すること。

(4) 分離発注工事の受注者は、各受注者間で協力し、工事の進捗に影響が出ないよう現場休息の予定日を調製した上で実施工程表を作成し、及び提出すること。

2 週休2日促進工事の工事着後にあっては、次の各号のとおり実施する。

(1) 監督職員は、工程計画の見直しの必要が生じた場合には、その都度現場閉所(現場休息)予定日を記載した実施工程表を受注者から受領し、現場閉所(現場休息)の状況を確認すること。この場合において、実施工程表の修正が必要と認めるときには、受注者間で調整を行う必要があること。

(2) 監督職員は、受注者が作成する現場閉所(現場休息)日が記載された実施工程表により、定期的に対象期間内の現場閉所(現場休息)の日数を確認すること。

(3) 受注者は、監督職員による現場閉所(現場休息)の状況の確認のため実施工程表に現場閉所(現場休息)の日を記載し、月1回、工事月報に添付して監督職員に提出すること。

(現場閉所状況による変更契約)

第8条 4週8休以上が達成されなかった場合は、次の表に掲げる現場閉所状況に応じ、同表右欄に定める補正係数により変更契約するものとする。この場合において、現場閉所率が21.4パーセント未満のときは、当初設計に係る補正分の全部を減額変更するものとする。

現場閉所状況

現場閉所率

補正係数

4週7休以上4週8休未満

25パーセント以上28.5パーセント未満

1.03

4週6休以上4週7休未満

21.4パーセント以上25パーセント未満

1.01

(工期の変更による変更契約)

第9条 第7条第2項又は第6項の規定により、受注者及び発注者の協議に基づき、当初の契約に係る工期を変更することが適当と認められるときは、当該工期に係る変更契約を行うものとする。

(特記仕様書への明示)

第10条 週休2日促進工事の試行に係る特記仕様書には、週休2日促進工事の試行の対象である旨を明示するものとする。

2 前項の規定による特記仕様書の明示は、おおよそ別記様式に定めるところによる。

(留意事項)

第11条 週休2日の実施に当たっては、次に掲げる事項に留意しなければならない。

(1) 現場閉所(現場休息)の状況の確認に当たっては、新たな書類作成等により事務負担が増大しないよう留意し、既存の書類の活用に努めること。

(2) 監督職員は、現場閉所(現場休息)の前日などに、現場閉所(現場休息)の日に作業が発生するような指示等を行わないよう配慮すること。

(3) 監督職員は、一つの工事現場において、設備工事、内装工事等の後工程の適正な施工期間を考慮して、全体の工程に遅延が生じないよう、各工事間(分離で発注した工事を含む。)の調整に適切に実施すること。

(4) 工事の一時中止を行う場合その他の対象外とする期間を変更する必要が生じた場合は、その都度、監督職員と受注者とで協議すること。

(5) 統括安全衛生責任者が選任されている場合で、その者が職務を行うことができないときは、労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)その他関係法令の規定に基づき代理者を選任しなければならないことから、監督職員は、実施工程表を受注者から受領した際に、統括安全衛生責任者を選任している受注者が現場休息の日と場合の体制について必要な調整を行うこと。

(6) 週休2日促進工事を実施する場合には、週休2日促進工事である旨を、仮囲いの外側、現場事務所及び作業員詰所の出入口その他の当該現場の内外に分かるよう看板等により掲出すること。

(7) 受注者は、週休2日の実施の有無にかかわらず、工事完了後にこの要綱に基づく試行に関するアンケートに協力しなければならないこと。

(施行期日)

1 この要綱は、令和6年6月3日から施行する。

(適用区分)

2 この要綱は、この要綱の施行の日以後に起工する試行対象工事から適用するものとし、同日前に起工した工事については、適用しない。

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長与町週休2日促進工事(営繕工事)の試行に関する要綱

令和6年6月3日 要綱第38号

(令和6年6月3日施行)